2011年6月29日水曜日

負けるもんか。渋滞に。

311以降のガソリン不足がおさまってからは、しばらくなかった国道の渋滞。

久しぶりにありました。故障車が止まって車線規制の延々10km。しかも通勤路100%全滅で、
わき道通るも効果なし。
ガス欠気味で、GS寄ってもいいようにと早めに出た甲斐もなく、30分の道のりが80分でむろん遅刻。

ところどころ、交通情報をチェックしていたけれど、こういうときは音楽楽しむのが一番。
と、311以前の自分ならipod内のPaul Wellerを始めとする面々が活躍していたのだけれど、
震災後、人の話声を聞くと安らぐように感じて、ずっとご無沙汰だったFMを愛聴。
しかも今までなら考えられない、クラシックを紹介する番組にはまっています…。

今日も渋滞のお伴はNHK-FMの「ベストオブクラシック」。
ちなみにこの番組は火~金で、月曜日の同時間帯は、なんとあの笑福亭笑瓶がパーソナリティの「気ままにクラシック」という番組をやってます。

クラシック、母はもともとピアノ好きだし、子供たちもクラシックギターや吹奏楽をやってたり、
一緒に親しむ機会はいくらでもあったわけで、それでもまったくおかまいなしに我が道を進んでたのに。
震災でどこらへんを揺すられたのか。これも不幸中の幸いなのかも。

そうかといって、クラシックに傾倒していくというわけでもなく、
おそらくセルフセラピーの一種なのでしょう。もちろん今までどおり、ipodの中身は相変わらず。

なので、土曜日に初めてこの番組を聴いたときは衝撃でしたー。
すごい。カッコイイ曲ばっか。コレ誰なんだろー。しかもこのパーソナリティすごいなー。
ピーター・バラカンみたいなー。
って、なんだ、本人の番組だったんですね。

「ウイークエンドサンシャイン」
http://www.nhk.or.jp/fm/sunshine/
ここでちゃんと、プレイリストもチェックできちゃうのでなかなかいいです。

とはいえ、そんなにマメに見てるわけではないですが。でも細野晴臣のHoSoNoVaとか、
Booker T Jonesとか、Vieux Farka Toureとか、知れちゃうのはすごくおトクな気分です。
http://www.youtube.com/watch?v=4WFYtMkNmNE
http://fmusictv.com/r_and_b/012321-booker-t-jones-everything-is-everything.html
http://fmusictv.com/world/013721-vieux-farka-toure-all-the-same-feat-dave-matthews.html
渋滞なんかに負けるもんか。
ていうか、この渋滞以上にこの日の職場は超久しぶりにヒートアップ。
いや、節電で暑かったってだけでなく頭のてっぺんが。
てなわけで、こっちでも負けるもんか。でした。
自分の信念曲げてまでついていこうとすると、ろくなことがないのでほどほどにしますけど。





てことで、こういうときはいつものように御大にお世話になります。


2011年6月15日水曜日

ヨガにまつわるエピソード1


今年5月から、1年半ぶりにヨガ通いを復活させてます。
そのプラーナ・ヨガ・セッションルームでヨガを教えてくれるYさんのお父様の訃報があり、お通夜に行ってきました。

そもそも休んでいたのは受験生だった娘の塾通いのおかげで、幼稚園通いみたいな日々からようやく解放された時期と、一年間休止していたセッションルームの開始がちょうど同じ時期にあたり、以前から幾度もシンクロしていたYさんとそのご家族との関係は、我ながら興味深いものがあったのでした。

ヨガとの出会いも、Yさんのお母様の存在がきっかけでした。
ふらりと玄関先に現れる私を、いつも明るい表情で優しく出迎えてくれて、ともかく引き出しだらけの会話が楽しくて、いつしか、旅先の写真などを見せていただく仲になり、その場にたまたま居合わせたお父様とお会いしたこともありました。

お父様は河川と船の研究の第一人者で、出版や講演活動もしていて、そのことを母に話したら「実は私は隠れ川マニア」などと、驚くような発言をするので、ご自身の著書を母にプレゼントしてくれたこともありました。

今回の葬儀では、そのお父様の旅立ちを、尼僧修行から戻って間もないYさんがお手伝いしていました。

葬儀が始まってすでに一時間が過ぎてからの弔問で、お経の最中には行けなかったのですが、Yさんの師匠である千倉の能蔵院のご住職が、説法をしているところでした。最後にご住職が「今回は娘としてではなく、僧侶として、お父様を送ってあげなさいと言いました。」と話す口元が、微かにふるえて、涙をこらえるようにしていたのを察して、こらえきれずに泣きました。

父と娘、またはどのような関係であれ、人はその家系に生まれたときから、あるべき使命のようなものを授かるのかなと、おぼろげにしみじみ感じた日でありました。





2011年6月2日木曜日

One Day 銀河のほとり

職場から帰宅して、東京に向け出発。
23:20発の夜行バスは、少し遅れてやってきましたが、郡山にはほぼ予定通りに到着。

いくらリクライニングシートでも、長時間バス移動に耐えるような足腰ではなくなったなあ~。
などと心の中で一人突っ込みしながら、迎えの車を待つ間、雨の郡山駅をブラブラ。構内もよく見ると、天井があちこち修復されていました。

 今回の案内役をしてくれたSちゃんの自宅で、コザクラインコのもーちゃん、柴犬のこゆきちゃんと遊んでもらいました。

お世話になったSちゃんの家も、見せてもらった震災直後の写真では、家具が倒れて大変な状況でした。彼女は直感に従い、すぐに千葉の親戚の家に、しばらく家族とともに身を寄せていたそうです。

しかし、相変わらず郡山は線量が高く、庭いじりやこゆきちゃんのお散歩もままならないとのこと。

閑静な街並みと、平和そのものといった、穏やかに流れる時間に身を任せていると、不思議でなりません。

小休止の後、須賀川でメンバーと合流し、銀河のほとりのイベント準備、腹ごしらえ、そして本番と、この間およそ7時間があっという間でした。

がらんとしていた倉は、ボトルのディスプレイが進むごとに、すっかり癒やしのサロンに変身。

降り続く雨の中、キャンセルもなく当日予約の方もみえ、診断コーナーはほぼ満員御礼。

忙しくて、2階のハンドマッサージルームを覗きに行くことができませんでしたが、こちらも大変好評だったようです。

大変な状況の中で、恐怖感や不安感で自分を見失いそうになりながらも、勇気を出して前に進もうとする人。自身が被災する中で、人の役に立ちたいと思う人。母親になり、優しく強くなっていく人。様々な変容のプロセスを語る4本のボトルたちに、心を打たれました。

18時にラストのセッションを終え、18:42発のあぶくま号に乗車。下車駅の王子でお疲れさまの乾杯をして、帰宅したのは翌1時。

強行スケジュールの締めくくりは、仕事帰りの夜ヨガ通いまででワンセット。

身体の疲れ以上に、精神的に得るものは大きくて、つくづく、行けて良かったな。という満足感と同時に、美しい田園風景や、無邪気な子供たちの姿や、おいしくて身体に良い食事など、本来癒やされるはずのこうしたものの前で、言葉につまるような、悲しさややるせなさを感じました。

福島、また行きたいです。