2013年4月1日月曜日

ふりだしへ。


退職の日、お花をいただいた。
ひとつは事務員仲間からで、もうひとつは元クライアントでもある、社長の奥様から。

玄関が、春の花の香りでいっぱい。
百合とストックの香り。
ストックは形状も香りも、素朴で好きな花。

名前が桃子だからか、景色が桜色に染まっているからか、
ピンクの花が集まった。

奥様(今後はKさんと呼ぶことにする)には直接会えなかったので、
事務用をかねてお礼の電話を入れた。

エイプリルフールにはあまりふさわしくない、
現実に私が体験した理不尽なできごとを、
事実としてありのまま伝えることも考えていたが、結局言わないことにした。
言わないのが、かつてのクライアントでもあったKさんへの配慮だと思った。

これで、お互い3年前の関係にやっと戻れたのだから。

先週頼んであった自転車を引き取りに行く道すがら、
今後の職場となる予定地を見てきた。

想像はしていたが、そこは子供たちが通っていた託児所のすぐ近く。
子育てをしながら、仕事を持つ覚悟を決めて訪ねた場所だった。
すでに撤去されて別の建物になっていたが、
目の前の公園が、当時のままだった。
我が子たちと、託児所の子供たちと、保育士さんたちも当時の姿のまま浮かんで見えるようだった。

当時も自転車通いだったせいか。なんだか胸がいっぱいになった。

もう、25年近くも前のことなのか。と不思議な気持ちにもなる。
そしてまた、同じ場所で似たような覚悟をもって佇むことになるなんて。


いくつになろうと、記憶はふとしたことで生々しく甦る。
感情も同時に振り戻されることだってある。
次の仕事では、きっと大切なことなのだと思う。









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